馬刺しの食べ方【スライス編】
馬刺しスライスのやり方
前回は「馬刺しの食べ方」の第1ステップ「馬刺しの解凍方法」について解説しました。
今回は第2ステップとして、半解凍になった馬刺しを開封し、おいしくスライスする方法について解説します。
スライス次第で食べやすさや食感が変わってきますので、ぜひ最後までお読みください。
◆馬刺しスライス 基本の「キ」
馬肉を真空パックから開封します。肉をよく見ると、繊維が一定方向に走っていることがわかる場合があります。
※真空パックを複数氷水に浸けて解凍した場合は、1つずつ氷水から取り出してスライスして下さい。慣れないうちは思った以上にスライスに時間がかかります。未開封のまま氷水の中にあれば比較的解凍がゆるやかで鮮度が維持されやすくなります。
繊維と垂直に(繊維を断ち切るように)包丁を入れることが馬刺しスライスの基本の「キ」となります。
試していただくとわかりますが、例えば繊維と同じ方向(平行)にスライすると人によっては噛み切れない、いつまでも噛んでいなければならない、中にはスジっぽいと感じる方がいらっしゃいます。
繊維と垂直にスライスすることで食感がやわらかくなり、大変食べやすくなります。
◆繊維がわからない時は「気にしない」
個体差はありますが、繊維が入り組んでいて繊維方向がわからない、ということがあります。そんな時繊維は気にしなくても大丈夫です。方向がわからないほど繊維がきめ細かいということですので、食感の違いも僅かな場合が多いです。そのような時は繊維は気にせずスライスして下さい。
なお、レバ刺し・タテガミに繊維はありません。スライスしやすい方向で大丈夫です。
◆究極の奥義「隠し包丁」
繊維と垂直に切ったはずなのに食感がイマイチ、厚めに切り過ぎた。馬肉によって個体差があるので説明が難しいところですが、そんな時はプロの料理人が使う「隠し包丁」という手があります。
※プロの料理人以外が行った隠し包丁なのでご参考程度に。白い繊維の部分にわかりやすく包丁を入れました。
盛り付けた時の見映えを気にするなら、裏面に隠し包丁を入れると良いと思います。
◆ご家庭調理で一番大切なこと
馬肉のサイズや形に合わせてどのようにスライスするかは若干センスが問われます。ですが、ご家庭調理の場合は見た目を気にするよりも、スライスに時間をかけ過ぎないことがポイントです。
馬肉は「半解凍」の状態が一番扱いやすく、鮮度も維持できます。
スライス中も解凍は進むということを頭の片隅に入れておいて下さい。
また全てのスライスが終わったら、ラップをかけて冷蔵庫内で完全解凍していくのがベストです。
少しお手間はかかりますが、おいしい馬刺しを召し上がっていただくためですのでぜひ実践してみて下さい。